お店の顔はどんな顔 ?
いしど画材 店長・戸井田勉さん
エンジョイアートライフのお手伝いをします

いしど画材は、二番街の通路に面したエスカレーターで上がってゆくと、4階にあ る。柏駅から近く、雨が降っても濡れないで行けるのが、なんとしても魅力だ。以前 は文房具や手芸品、インテリアなどもあつかっていたが、昨年から画材のみに絞って 充実をはかっている。

店長の戸井田勉さんは、流山に生まれ、流山で育った35歳。子どもの頃は、他の学 課よりも美術の時間が好きで、鑑賞するのも好きだったという。最初は大型スーパー に勤めていたが、客ともっと身近な交流がもてる仕事をやってみたいと、いしど画材 に就職。3年前に店長に就任した。


    二番街のいしど画材
「昨年から4階に移って、店は縮小しましたが、その分お客さまとの距離が縮まり、 密度の濃い応対ができます」と、戸井田さん。やり甲斐を感じるのは、自分の商品へ の思い入れが客に伝わったときや、自分が仕入れたものが売れたりしたときだとい う。

いしど画材が、一般の小売店と違うところは、アートを楽しむための仕掛けがいっぱ いあることである。店内に設けられたアート教室では、絵画、デッサン、児童画、裸 婦などの講座、それに絵手紙一日講習会、篆刻一日体験、誰でも応募できるイラスト コンテストなど、さまざまなお楽しみが用意されている。

驚いたのは、店の一角に「ネームノートコーナー」といって、若者が自分で文章やイ ラストを書いた個人ペーパーを交換しあう場所があること。たとえ買い物をしなくて も、自由に立ち寄って情報交換できるところがいい。

ノートの管理は、そこを利用する若者たちにまかされており、みんなが書き込んだ分 厚いノートが何冊も置かれている。開いてみると、細かい文字やお気に入りのキャラ クターがぎっしり書かれていて、今どきこんな手段でコミニュケーションを楽しむ若 者がいるのかと、妙に感動を覚えた。

水彩、油彩、顔彩、アクリル、筆類、スケッチブック、色紙、額縁、ハンコ、クラフ トパンチ、折り紙など、画材関係全般が並ぶなかで、目を引くのは、いろんな色やデ ザインの額縁たちだ。ここで絵にぴったりの額縁を選んでもらえば絵もグンと引き立 つ。
「サッカーのユニホームや、バッジ、銅版画、赤ちゃんの時の靴下など、お客様に とって大切なものも、額装いたします」。物があふれる時代、プレゼントひとつにも 工夫が必要である。ここには、そんなときのお助けグッズがいっぱいそろっている。

「うちは会話の多い店で、お客様に育てられる部分もいっぱいあります。これから も、人生を楽しむためのお手伝いができればうれしい。物やお金ではない価値を大事 にしながら生きて、最期にああよかったなと思いたい」。このしっかりした意見は、 とても35歳とは思えない。
そんな戸井田さんだが、意外にも格闘技が好きだとか。「勝ち負けだけでなく、戦う 選手たちの背後にあるドラマを楽しめるところが好きです」。やっぱり一味ちがう店 の店長は、どこかちがうなあと、レポーターは感心させられてばかりだった。